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シリーズ RDS : クライアント レンダリング (Client Rendering)

こんにちは。

シリーズ RDS (Windows Server 2008 R2 の RDS) :

今回は、クライアントレンダリングについて説明します。

概要

Windows 7 / Windows Server 2008 R2 では、GDI アプリケーション、 Windows Media、エアロ (Windows Aero)、 マイク入力などについても、サーバー側でレンダリングした結果を送るのではなく、クライアント側でレンダリングをおこなって動作します。(当初、DirectX 10.1、DXGI 1.1、Direct 2D のクライアントレンダリングも予定されていましたが、これらのクライアントレンダリングの実装については見送りとなりました。)

Aero が リモートデスクトップ (RDS) で表示されるというのはどの利用者にとっても嬉しいことですが、マイクの入力なども受け付けるので、例えば、企業内でオーディオ編集などを委託しているテンポラリースタッフの人向けにリモートデスクトップ環境を提供する、など、アプリケーションの利用シナリオとしても幅が広がることになります。

設定方法 / 動作確認

設定方法は、大変簡単です。

例えば、Aero を利用したいのであれば、接続時に、下図のように、[デスクトップコンポジション] を有効にして接続すれば OK です。

無論、RDS 接続するクライアント側も、正しいディスプレイドライバーのインストールなど、Aero が使える状態にしておく必要があります。(ただし、クライアント側のテーマを変更しておく必要はありません。)

フリップ 3D 表示なども自由自在。下記の Remote Desktop Services Team Blog に映像がバンバン掲載されていますのでイメージしてみてください。

Aero Glass Remoting in Windows Server 2008 R2 :
http://blogs.msdn.com/rds/archive/2009/06/23/aero-glass-remoting-in-windows-server-2008-r2.aspx

また、若干、設定に関する知識が必要になりますが、マイク入力も RDS のクライアントからサーバーに送信して、RDS 上でローカル環境のように利用することができます。

まず、クライアント側では、もちろん、オーディオドライバーのインストール、[高品質な Windows オーディオ ビデオ エクスペリエンス] の機能の有効化 (R2 の場合) 、[Windows Audio] サービスの開始などが必要ですので、あらかじめ、オーディオ入力ができるように設定しておいてください。

さて、サーバー側では、リモート接続をおこなった際に専用のリモート接続用のオーディオデバイスが動作します。(このため、通常、Hyper-V ではオーディオデバイスが使えません (エミュレートされません) が、RDP 接続をおこなうと Hyper-V 上の仮想マシン上でもオーディオ入力を処理できます。)
このための設定として、グループポリシーの管理画面を表示し (mmc.exe を起動して、[グループポリシーオブジェクト] のスナップインを追加)、MMC 上のツリーの [コンピュータの構成] – [管理用テンプレート] – [Windows コンポーネント] – [Remote Desktop Service] – [Remote Desktop Session Host] – [デバイスとリソースのリダイレクト] の画面を表示し、[Limit audio playback quality] を [有効] にします。([Audio Quality] は Medium などを選択しておきます。)

以上で事前設定は完了です。RDS (RDP プロトコル) を使ってリモート接続をおこない、今度は接続時に下図の通り、リモートオーディオ録音を選択しておくと、音声情報がちゃんとサーバー側に送られて、編集アプリなどで音声編集が可能となります。

RDS の新機能は、この他にもまだ数多く存在します (例 : Remote App でログインユーザーに応じてリストするアプリケーションを変える機能、など)。Windows 7 / Windows Server 2008 R2 の RDS の新機能については、上記でも紹介した Remote Desktop Services Team Blog に詳しく記載されていますので、このシナリオを検討されている方は、是非投稿内容をチェックしておくと良いでしょう。

Remote Desktop Services Team Blog :
http://blogs.msdn.com/rds/

 

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