環境 :
Windows Server 2008 R2 (RC)
こんにちは。
週末 (2009/07/04) の 北海道でのコミュニティ勉強会 にご参加いただいた皆様、お疲れ様でした。(そして、懇親会では、お祝いまで実施いただき、ほんとありがとうございます。)
すっかり恒例行事になってしまい申し訳ありませんが、セミナーで尻切れトンボになってしまったデモのフォロー記事を記載します。(VDI の箇所と、さいごのスクリプトでの管理の箇所を記載します。なお、最初に実施した 「Windows Installer を 64 bit で動かす」 のデモも時間がなくて設定だけで終わってしまいましたが、あとは走らせるだけなのでここでは再掲しません。)
まずは、VDI (仮想デスクトップインフラストラクチャー) です。VDI の動きについては見て頂いた通りですが、「時間があまったら実施する」と宣言して二度と実施しなかった 「差分ディスクを使って、個人、個人、別の開発クライアントマシン環境を用意する」というデモの部分を記載します。余談ですが、このデモ、皆さんにもご説明したように、IT Pro エバンジェリスト 高添 に聞きながら半日かけて作ったデモ環境だったのですが、結局、お見せできませんでした . . . (高添さん、せっかくお手伝い頂いたのに面目ありません . . . )
このデモのシナリオ (おさらい)
Visual Studio などのインストールされた個々人ごとの開発マシン環境 (同一マシンを複数ユーザーで共有するのではなく、個々人別々のクライアント仮想マシン環境) を VDI を使って作成します。
ここでポイントとなるのは、Visual Studio などの環境を全部の仮想イメージに入れるのではなく、テンプレート (雛型) となる開発環境の仮想ハードディスクを用意し、各開発者の環境は、このイメージの「差分」の情報のみを管理することでディスクをセーブして仮想環境を構築します。
下記の通り、実施していること自体はそれほどむずかしい手順ではありませんが、同様の環境が今後必要になるケースも多いと思いますので、是非、雰囲気を参考にしておいてください。
実施手順
まず、当然ですが、VDI が使える環境を準備してください。この手順自体も、実はそこそこ大変なのですが、手順が 評価ガイド に掲載されていますので、この手順に沿って実施してください。
なお、このガイドの一部に、「RD 仮想化ホストの役割サービスをインストールしたサーバーに、RD 接続ブローカーの役割サービスを一緒にインストールしないでください」 と書かれていますが、AD、Hyper-V ホスト、RD 仮想化ホスト、RD Web アクセス、RD セッションホスト、RD 接続ブローカーのすべてを同一マシンに入れることができます。
そして、雛型となる、共通の開発環境の入った vhd を Hyper-V などで作成します。(Hyper-V の仮想マシンを作成して、これらの環境を構築しておきます。) マシン名の設定、ドメインへの参加などはあとで個別に実施するので、まずは、ワークグループのスタンドアロンなクライアント環境で充分です。
これで事前準備は完了です。
つぎに、上記の仮想ハードディスクをもとに、特定ユーザー向けの差分ディスクを作成します。Hyper-V 上で、仮想ハードディスクを作成し (下図)、
出てくるウィザードで、[差分] を選択して (下図)、元のディスクとして上記の雛型のディスクを選択し、新しい差分の仮想ハードディスクを作成します。
つぎに、Hyper-V 上で仮想マシンを作成します。この際、まず、マシン名として、下図の通り、その仮想マシンの FQDN を設定し (RD 接続ブローカーが、この名前で仮想マシンを検索します)、さらに使用する仮想ハードディスクとして、上記で作成した差分のディスクを選択します。
つぎに、この仮想マシンを Hyper-V で起動し、IP アドレス、マシン名、ドメインを設定します。(ライトニングトークスで発表されていたように、仮想マシンがクリアされているため、IP アドレスもクリアされています。)
以上で、ユーザー個別のマシンが準備できました。
サーバーマネージャで、リモートデスクトップ接続マネージャのツリーを展開し、下図の [個人用仮想デスクトップ] を選択して、操作メニューから、[ユーザーに対する個人用デスクトップの割り当て] を選択します。
あとは、表示される画面で、割り当てるドメインのユーザーと、上記の作成した仮想マシンの FQDN を入力して完成です。
クライアント環境から、デモでお見せした RD Web アクセスにブラウザを使って接続すると、今度は下記の通り、[マイデスクトップ] が表示されるため、これをクリックすると、上記の仮想マシンが起動します。
また、セミナーでもご説明したように、仮想マシンの待機時間を設定しておくと、一定時間使用しない場合に状態は保存され、メモリから退避されます。(再度このデスクトップに接続すると、メモリ上に続きからロードされます。)
なお、上記で設定したドメインユーザーへの仮想デスクトップは、下図の通り、AD (Active Directory) のユーザーのプロパティとして設定されており、この設定を変更することで、仮想マシンを解除したり、変更したり、といった設定が可能です。
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