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エンジニアの視点でみる OBA (Office Business Application)

こんにちは。

今日は、OBA (= Office Business Application) というものについて記載します。ブログで紹介されているように、Tech ED における OBA、もしくはそれと強く関連するセッションは非常に人気が高く、正直、わたしも会場では、こんなに SharePoint に注目している人がいたんだと思いました (もっと寂しいセッションになるかと思っていたんですが、、、)。

OBA とはいったい何でしょうか?この言葉、はじめて聞く方にとっては非常に得体の知れない言葉かもしれません (ただの Office 開発じゃないか!と) 。マイクロソフトのプレス発表では「戦略」と紹介されていますが、今日は、その辺りの思いをエンジニア視点で例をあげつつ説明してみます。

このブログでは、Microsoft Office SharePoint Server (MOSS) 2007 をつかって、その中に、さまざまな業務シナリオを想定して実装するさまざまなコードをご紹介しています。視点を変えて、この MOSS 2007 を単なるグループウェアであると捉えて考えてみてください。世の中には、安価で軽量なグループウェアは山ほど存在しています。こうしたシステムと並べて考えると、MOSS 2007 は、何と重くてまわりくどいツールなんだろうと嫌気がさしてしまうことでしょう。(価格も、そこそこしますし、、、)
ではもう1度視点を元に戻して、MOSSというものが何者かを考えてみましょう。単に「コードを書かずに設定をおこなう」という観点だけでも、あの手、この手のカスタマイズ方法が提供されています。先日も「フォームに日々ユーザにデータを入力して保存してもらい、月末に集計結果をブラウザでみれるようなものを SharePoint を使って “コードを書かずにマウス主体で” できないか」と相談を受けましたが、InfoPath をよくご存知の方なら、こんなことも可能ですね。つまり、このレベルの管理ならば、実は開発者の力を借りずに管理者やエンドユーザ側の代表者が展開できるようになっています。(この辺りは、こちら に少しまとめてみました。)
またコードという側面でみると、膨大なオブジェクトモデルを公開し、これらを組み合わせてカスタマイズできるようになっていて、、、
と、どうみても普通にインストールしてすぐに使うグループウェアとは、ちょっと違っています (もちろん、スタンドアロンインストールをしてすぐ使うこともできますが、そんな使い方だけでは、ちょっともったいないです)。つまり、普通にデータを入れて終了とか、情報共有すればそれで良い、といった世界ではこのMOSSの恩恵はいまいち理解できないかもしれませんが、多様なニーズに向けた独自のロジックの実装や、機能間・システム間連携などの組み合わせが必要となったとき、MOSSであることの恩恵をおおきくうけることができることでしょう。

Tech ED のスペシャルセッションの中で 「ビジネスの場を提供するプラットフォーム」というお話をしましたが、MOSS は、まさに、この上に製品をソリューションをデプロイしたり、社内システムや、ERP, CRM などパッケージのデータのフロントエンドとして使用するといったシナリオなども含む、”テンプレートを豊富に備えたプラットフォームそのもの” ととらえるべきでしょう。つまり、OBA とは、MOSS をはじめとする Office system をまさにこうした視点でどう使っていくかという方法(雛形)を提示することを目的としたソリューションです。

(2007/09/06 : 絵を追加)

今後 (10 月~)、MSDN オフラインセミナーや、Microsoft On などを中心に、「MOSS を使った開発・活用」という去年のセミナー内容からさらに一歩進め、こうした OBA のプラットフォームとしてみた Office system をどんな風に作っていくかという観点でのセミナーを多く予定しています。(単なる Office 開発ではなく、例えば、BDCをはじめとするバックエンドシステムとの接続、複数の機能をどう考えてつないでいくか、インストーラパッケージの作成やデプロイ方法、どの辺りに技術情報が載っているか、などなどの内容を含みます。)
Office を使ったビジネスの開発や、デスクトップ環境も含むシステムインテグレーションなどをお考えの開発会社やエンジニアの方は、是非こうした新しいインフォーメーションワーカープラットフォームとしての Office を実感して頂ければと思っています。

 

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